#ゼルダ 六回目の推敲13020字 ほぼほぼ完成では!?なんか思ったよりボリュームあるけど、その分前回書けなかった人たちについても言及できて良かったと思う。本文書き出しこんな感じ↓続きを読む 薄桃色のクリスタルにぴしりと亀裂が入った。 ゼルダは握っていた力の弓矢を下ろし、宙に浮かぶクリスタルを食い入るように見守る。内側から衝撃が加わったのだろう、ヒビは大きく広がり、やがてクリスタルは粉々に砕けた。 中に閉じ込められていた少年が落ちてきて、がくりと地面に膝をつく。ゼルダは慌てて駆け寄った。彼はずっとあの中にいたのだ、衰弱していても不思議ではない。 それでも、この無の世界の最果てで見つけた緑の服はゼルダをほっとさせた。傍らのトリィとうなずき合い、手を差し伸べる。「リンク、体は大丈夫ですか?」 しかし彼は一向に起き上がらない。ゼルダは違和感を覚えた。そんなに具合が悪いのだろうか。「リンク……?」 再度の呼びかけに、彼がゆっくりと顔を上げる。目が合った時、ゼルダは心臓をわし掴みにされたような衝撃を覚えた。 リンクの瞳は、何も映していなかった。 ――裂け目に飲み込まれた者は、無の世界にやってくると固まって動けなくなり、やがてばらばらになって消えてしまう、とトリィから聞いたことがある。 しかしリンクはハイラルに古くから伝わる勇者という存在であり、無の世界でも自由に体を動かせる。そのため、姫巫女とされるゼルダと同じように、ずっと無の世界にいても大丈夫なのだと思っていた。 だが、ゼルダだって彼ほど長期間この世界にとどまったことはない。もともとリンクは幼い頃に神隠しに遭い、その代償に言葉を失ってしまったという。もしや、今の彼は言葉以外の、もっと大事なものをなくしてしまったのではないか。「私の助けは遅かったのですか……?」 つぶやいた彼女は耐えきれずに目をそらす。トリィロッドが力なく地面に落ちた時、背中に引きつれるような痛みを覚えた。※なんか不穏な感じですが全然ハッピーエンドです畳む 進捗 2024/11/04(Mon)
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畳む ※なんか不穏な感じですが全然ハッピーエンドです