>>898コンビとかバディものは「需要と供給」の一致がキーポイントなのでは?という話について、続き。うしおととら、ゴーストアンドレディ、あとはズートピアあたりもそうだった気がするのですが(うろ覚えの部分あり)、コンビを組む相手は実は「主人公の欲求を物語的に正しい方向で叶えてくれる、非常に都合のいい存在」なんですが、出会った当初はむしろ逆に都合の悪い存在に見える…というのが定番なんだと思いました。こういう設定にすることで、「最初の印象は最悪だったけど、一緒に事件などを潜り抜けるうちに仲良くなる」パターンに持ち込めるし、その過程でキャラの成長と変化を描けるし、コンビの唯一無二感も出るし、最初と最後の落差があるから都合の良さも薄れるわけです。いいところしかない。物語の型といえば型なんですが、古来から人気の高いパターンでもあるので、こういう型を自然に使いこなせると強いのでしょう。結論としてはゴーストアンドレディは上下巻でこれをきっちりやってるのがすごいなと思いました。上巻の終わりでミッドポイントまで発生してるし構成力がやばい。余談です。ディズニーの脚本って三幕構成ガチガチだからあの理論を知ってしまうと割と次の展開が読めたりするので、ズートピアも「あーこれがあの区切りに該当するのね」とか思ってしまって微妙に集中できませんでした…これは完全に私が悪いのですが…でも、先にシドフィールドの三幕構成の本で映画自体のネタバレを喰らっていた「ショーシャンクの空に」を観たら、構成を全部知ってるはずなのにめちゃくちゃ面白かったんですよね。多分相性の問題もあるのですが、型というのはそれを己のものとして体得している人が使うと非常に強力なのでしょう。ゴーストアンドレディの作者さんは物語の構成が身体感覚として備わってるタイプなのかなと思いました。 創作 2024/12/21(Sat)
コンビとかバディものは「需要と供給」の一致がキーポイントなのでは?という話について、続き。
うしおととら、ゴーストアンドレディ、あとはズートピアあたりもそうだった気がするのですが(うろ覚えの部分あり)、コンビを組む相手は実は「主人公の欲求を物語的に正しい方向で叶えてくれる、非常に都合のいい存在」なんですが、出会った当初はむしろ逆に都合の悪い存在に見える…というのが定番なんだと思いました。
こういう設定にすることで、「最初の印象は最悪だったけど、一緒に事件などを潜り抜けるうちに仲良くなる」パターンに持ち込めるし、その過程でキャラの成長と変化を描けるし、コンビの唯一無二感も出るし、最初と最後の落差があるから都合の良さも薄れるわけです。いいところしかない。
物語の型といえば型なんですが、古来から人気の高いパターンでもあるので、こういう型を自然に使いこなせると強いのでしょう。
結論としてはゴーストアンドレディは上下巻でこれをきっちりやってるのがすごいなと思いました。上巻の終わりでミッドポイントまで発生してるし構成力がやばい。
余談です。ディズニーの脚本って三幕構成ガチガチだからあの理論を知ってしまうと割と次の展開が読めたりするので、ズートピアも「あーこれがあの区切りに該当するのね」とか思ってしまって微妙に集中できませんでした…これは完全に私が悪いのですが…
でも、先にシドフィールドの三幕構成の本で映画自体のネタバレを喰らっていた「ショーシャンクの空に」を観たら、構成を全部知ってるはずなのにめちゃくちゃ面白かったんですよね。多分相性の問題もあるのですが、型というのはそれを己のものとして体得している人が使うと非常に強力なのでしょう。ゴーストアンドレディの作者さんは物語の構成が身体感覚として備わってるタイプなのかなと思いました。