#ブクログ感想
ガセネッタ&シモネッタ (文春文庫)
ガセネッタ&シモネッタ (文春文庫)...
20年くらい前に亡くなられたロシア語同時通訳の方のエッセイ集です。再読四回目くらいだった気がする。シモネッタ=「パーネ・アモーレ」の作者さんのことで、エッセイの中にも何度か出てきました >>1234
この本で特筆すべきはコース料理仕立てで構成されていることです。毛色の違うエッセイや対談がまとまっているので飽きが来なくて良い。内容としては通訳あるあるみたいな話から発展して、言葉そのものに対する感覚の話なども含まれていました。旅行にも持っていったのですが、旅の空で読むにはちょうどよかったです。
社会主義体制下のチェコでの学生時代に、濡れ場の描写を求めてクラス全員で三銃士などの文学作品を読みふけっていたエピソードが面白すぎる(本屋に娯楽小説が基本的に売っていないため)。
ガセネッタ&シモネッタ (文春文庫)
ガセネッタ&シモネッタ (文春文庫)...
20年くらい前に亡くなられたロシア語同時通訳の方のエッセイ集です。再読四回目くらいだった気がする。シモネッタ=「パーネ・アモーレ」の作者さんのことで、エッセイの中にも何度か出てきました >>1234
この本で特筆すべきはコース料理仕立てで構成されていることです。毛色の違うエッセイや対談がまとまっているので飽きが来なくて良い。内容としては通訳あるあるみたいな話から発展して、言葉そのものに対する感覚の話なども含まれていました。旅行にも持っていったのですが、旅の空で読むにはちょうどよかったです。
社会主義体制下のチェコでの学生時代に、濡れ場の描写を求めてクラス全員で三銃士などの文学作品を読みふけっていたエピソードが面白すぎる(本屋に娯楽小説が基本的に売っていないため)。
「パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)」米原万里
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普通のエッセイ集かと思ったら、タイトルの通りの下着の話が文庫本全300ページを占めていて驚きました。しかもほぼ内容は下着の服飾史(世界編)です。参考文献の数と引用の頻度が半端なかった。内容がぎちぎちに詰まっていたので読むのに割と時間がかかりました。
前半は尾籠な話(婉曲表現)が多めだったけど、後半に行くに連れて真面目な話が多くなってきたかな。「恥ずかしいから隠すのではなく、隠すから恥ずかしくなる」話とか、ふんどしがかつて日本男児の精神的な支柱の役割を果たしていた話が印象に残りました。
米原万里の本はこの前読んだガセネッタ&シモネッタ と、どこかでやった公演を文字に起こしたものくらいしか読んだことがなかったのですが、その時は「割と同じような話題を扱っているんだな」と思いました。でもこの本を読んで考えを改めました。こんな本が書けるのはもはやエッセイストを超えてます。自分の興味があることをとことん掘り下げられるのはすごい…