#落花 一話目五回目の推敲14953字 こっちはもう段組みに流し込めるくらいになったかなー。 そういえばあとがき書いてなかったな…と思い出した。1ページで1000文字くらいか。毎回結構内容に迷うけど、自分はあとがきがあると嬉しい派だから書くようにしてます。原作語りを思う存分したらいいかな! 冒頭試し読み「こうして邪神ヴィーデは聖火に導かれた旅人によって封印され、ソリスティア大陸に朝が戻ったのです――」 抜けるような青空の下、テメノスは小さな公園の奥にあるベンチに座り、紙芝居の最後の文言を紡いだ。 新作を披露する彼の前には、十数人の子どもとその保護者がいる。全員ニューデルスタ裏街の住人だ。彼らもあの「夜」は記憶に焼き付いているのだろう、のめり込むように紙面に注目していた。 テメノスはふと視線を上げる。聴衆の後列に立つ保護者の隙間を、誰かが横切るのが見えた。 (……オリさん?) 瞬きすると人影は消えた。彼はすぐに我に返り、「これでお話はおしまいですよ」と声をかける。 子どもたちは興奮した様子で立ち上がると、テメノスを取り囲んで、 「ねえねえ、今の話本当なの?」「旅人ってどこの人?」 などと質問攻めにした。「あくまで紙芝居ですから」とテメノスは苦笑してごまかす。 その時、保護者の列にいた背の高い女性――ベロニカがぱんぱんと手を叩いた。 「今から飴を配るぞ。ドルシネア様からの贈り物だ。受け取ったら気をつけて帰ること!」 「はーい」 子どもたちは笑いさざめきながらベロニカの近くに集まる。解放されたテメノスは肩の力を抜いた。 紙芝居を片付けていると、聖堂騎士オルトが近づいてきた。彼も見物していたのだ。髪の毛もマントも黒ずくめで、のどかな公園の景色から浮いている。 オルトは神妙な顔をつくった。 「……テメノス」 「なんですか?」 改まった調子の声にテメノスは身構えたが、 「ずいぶん読み上げがうまくなったな。どうしたんだ、一体」 大真面目に褒められて面食らった。 オルトはついこの間昇進し、聖堂機関の副機関長になった。かつてテメノスがストームヘイルで戦ったクバリーと同じ役職である。オルト本人は「人材不足で適役が他にいないからだ」と理由を語ったが、あの年齢でここまで出世するのは相当に優秀な証である。 それと同時に、オルトはかつてフレイムチャーチで宣言した通り「テメノスより偉くなって彼を呼び捨てにする」権利を勝ち得た。以降、オルトは妙に嬉しそうにテメノスの名を口にし、前よりも気安い態度をとるようになった。テメノスは許容したものの、なんとなく釈然としない気持ちはある。 今回はたまたまオルトと同時期にニューデルスタに用事があったので、一緒にフレイムチャーチから移動してきた。所属組織が違う上にオルトが忙しくなったにもかかわらず、何故か顔を合わせる頻度は増えている。 テメノスは肩をすくめた。 「あのですね、聖火の力は疑いようもなく本物だったんですよ。布教に熱心にもなります」 今の彼は信仰に対する態度をすっかり改めていた。かつては「神すら疑わしい」と思っていたが、あの「夜」を乗り越えた結果、邪神の存在もそれを鎮める聖火の力も本物だと身をもって知った。もはや信じる信じないの段階ではない。 それにヴィーダニアの戦いでは、打倒した邪神を成り行きで再封印した形になった。今のところ邪神復活の兆しはないが、「真実を広めて人々の危機感を養う」ことはソリスティアの今後にとって重要だと判断し、彼は草の根の活動として紙芝居を選んだ。 「そうか。まあ、紙芝居の評判が上がるのは聖火教会にとっていいことだな」 オルトは自分のことのように誇らしげに胸をそらした。テメノスは肩をすくめる。 ――と、こんな場所にふさわしくない、ゴージャスな雰囲気をまとった女性がやってきた。 「お噂どおり、なかなか悪くない催し物でしたわよ、異端審問官さん」 その音楽的な声は遠くまで響き渡り、公園を訪れた人々が軒並み振り返る。 「ドルシネアさん。この度はお招きいただきありがとうございます」 テメノスが深々と礼をした相手は、ニューデルスタ大劇場のスター・ドルシネアだ。 ということでゲームのエピローグ直前時系列で、趣味全開の出だしです。ここだけ読むとのんきな話っぽいですが、まあまあ深刻な話もします。まあエクストラストーリーの話よりは遥かに明るいですが…畳む 進捗 2026/02/01(Sun)
一話目五回目の推敲14953字
こっちはもう段組みに流し込めるくらいになったかなー。
そういえばあとがき書いてなかったな…と思い出した。1ページで1000文字くらいか。毎回結構内容に迷うけど、自分はあとがきがあると嬉しい派だから書くようにしてます。原作語りを思う存分したらいいかな!
ということでゲームのエピローグ直前時系列で、趣味全開の出だしです。ここだけ読むとのんきな話っぽいですが、まあまあ深刻な話もします。まあエクストラストーリーの話よりは遥かに明るいですが…畳む