進捗雑記

#ブクログ感想
赤毛のアン (文春文庫)松本侑子 L・M・モンゴメリ
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新アニメ→TVでやってた映画→原作の順番で読みました。もう頭の中にグリーンゲイブルズのイメージは出来上がっていたので、小説の豊かな情景描写からはっきりと景色を思い浮かべられてよかったです。でもメディアミックスより原作が一番情報量が多かったと思います。
多分他の訳の方が有名なんでしょうが、こっちのバージョンは注釈が非常に詳しい+全訳という触れ込みがあったので、こちらを読みました。確かに注釈の量はすごかったです。後半百ページくらい?全部注釈でしたからね…。何章か本編読む→後ろの注釈を読む、の繰り返しで理解が深まりました。
この話がキリスト教文学の側面が強いことは注釈がなかったら絶対気づけなかったでしょう。「この文章の元ネタはこれなので、実は〇〇が△△に愛情を向けていることを示している」みたいな解説が多くて「そうだったのか…!」となりました。

アニメで唐突だなあと思った展開は原作通りで、時の流れがかなり早いのも全部原作通りで驚きました。長編だけど短編エピソードの積み重ねで書かれてるから、もともとアニメ向けだったのかも。
終わり方がとても良いです。アンは若くして人生の道の曲がり角に来たわけですが、それでも希望の持てるラストでした。続編もいろいろあるけど、この一冊だけでも十分完成度が高いです。

しかしアンは本当によく喋るな…。本編の10分の1くらいはアンの台詞だったんじゃないかってくらい喋ります。一回喋り始めたら2ページくらいずっと喋り続けるから…。それでもすらすら読めましたが。そしてマリラの心理描写がめっちゃ良かったなあ…。マリラは前から好きだったけどもっと好きになった。
小説ってやっぱり言葉ではっきり書いてあるから、映像から感情を読み取るよりも理解しやすい気がします。それが情報量の多さにもつながってる気がする。
#ブクログ感想
残された人が編む物語 (祥伝社文庫)桂望実
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タイトルどおり「行方不明になった人が身近にいて、捜索してくれる協会に依頼するけど実際その人は亡くなっていて…」という流れの話がいくつか入った連作短編でした。
確かに帯にある通り感動系の話が多かったけど、淡々とした筆致で描かれているので押し付けがましさはなかったです。

だいたいは行方不明になっていた故人はいい人だったというオチだけど、一編だけ故人がろくでもないやつで、吹っ切れた主人公が無敵の人と化して今まで自分を虐げてきた相手に対して無双しはじめるのはかなり面白かったです。あの話だけ違うテンションだった。
それと、化粧品販売員が家庭内暴力の跡を隠す手伝いをしてさらに相手を励ますのは、身近なヒーローの形でとても良いなあと思いました。 畳む


感想タグ100件目でした。一応タグ以上に読んでるけどめでたいな!今後もマイペースに読んでいきます。私にとっての一番の趣味だから。
#ブクログ感想
「ロイヤルホストで夜まで語りたい」朝井リョウほか
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「成瀬は天下を〜」のシリーズの作者さんの書いている話が読みたくて、図書館で借りてきました。
しかし、ロイヤルホスト(ファミレス)がテーマの小説アンソロジーかと思ってたのですが、まさかのエッセイ集でした。主に文筆業に携わる方々がロイヤルホストに対する思いを語りまくるエッセイが何本も入ってました。あとお笑い芸人も熱く語ってました。こんなにロイヤルホストのことが好きな人がいっぱいいるんだ…とびっくりしました。
私は前住んでいた場所の近くに店舗があったので、ちょくちょく行ってました。10年以上前の話ですが。オニオングラタンスープが好きでしたね…。あと、期間限定でフリカッセという料理を扱っていて、それが銀英伝に出てくる料理だったので「これが例の…!」と思いながら食べた記憶があります。

これはもしかしてWEBか何かで連載されていたんですかね?そのへんの説明は何もなく、ただただ色んな人のロイヤルホストへの熱のこもった文章をぶつけられました。パラダイストロピカルティーとやらが気になる。またオニオングラタンスープを飲みたい(見事に術中にはまっている)


桜井政博のゲームについて思うこと Think about the Video Games
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2003年のエアライド発売時くらいに桜井さんがファミ通で連載していたコラムです。さすがにお若い!
「ゲーム作るには」の動画で語られていた内容もちょくちょく入ってますね。内圧をカンカンに高めることを大事に思っている人が、こうしてゲーム業界の底上げのために持論を公開してくれるのは本当にありがたいです。
特にアニメカービィの監督さんのお話が凄まじかったな…。 最終話の脚本を書いている時に奥さんが…という話は耳に挟んでいましたが、これは…。クリエイターは犠牲にするものが大きすぎる…
#ブクログ感想
塩の道 (講談社学術文庫)宮本常一
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無印良品で買った本第二弾です。なんでこんな本がおいてあるんだ、渋すぎるだろう…。民俗学の本ってことでいいんですかね。

調味料としての塩はそうでもないけど、鉱物としての塩(岩塩とか塩の結晶とか)が好きだったので買いました。でもこの本は日本の塩についての話だったので、浜辺に海水を撒いて塩をつくる方法がメインでした。他にも、日本の食べ物や暮らしの品々がどこから来てどういう変遷をたどったのかが、柔らかく読みやすい語り口で書かれていました。昔柳田国男の本も読んだことがあるけど、あっちよりだいぶ読みやすかったと思う。

目次を開いた途端目に飛び込んできた「塩は神に祭られた例がない」という章タイトルが面白かったです。塩はエネルギーになるものではないから神様にはならない、という話はなるほどと思いました。それと、塩が運ばれたのはメインの街道ではなくそれに沿った人通りの少ない道で、それこそ牛が道草を食いながら運んでいた…という話が好きでした。こういう昔の旅のエピソード好き。
新連載小説、中島京子「ポワールのソルベ」10月6日から:日本経済新聞...
中島京子が新聞連載やってるー!読みました!70代80代の恋がテーマらしいですがまだ片方出てきてないな…。私は全然対象読者じゃない気がするけど、そんなの関係なくこの人の話は面白いから好きです。

本屋行ってきました。中島京子の新刊も買いました。恩田陸の「なんとかしなくちゃ」の文庫版あとがきも読みましたが、続きの社会人編はまだまだ先になりそうですね…

旅行は倉敷、岡山に行ってきました。天気も良くて人混みも程々で(重要)、秋のとってもいい旅行になりました。ご飯も果物も美味しい!景色も綺麗でいろんな建物を見たい欲が満たされました。
大原美術館の展示めっちゃよかったな…。今年モネ展で見た絵より大原美術館のモネの絵の方が刺さりました。

夏の間は遠出する気力がなかったので、秋〜繁忙期の前までに全ての予定を詰め込んでしまっています。だから余計に原稿がピンチなんですが…!でもこの短い最高の季節を謳歌しないと、何のために生きてるのか分からなくなるから…!
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中島京子の新刊やったー!かたづの系の歴史長編なの!?ひさびさに重ための話が読めそうで嬉しい。
今旅行中だから帰ったら探そう!メッセージお返事も一部お待たせして申し訳ないです…
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恩田陸の近年出た小説の中で一番面白かった本が文庫になってる!めでたい!表紙が写真になってるのは、文庫で表紙面積が小さいから情報量を多くしたかったのかな…?
これ続きまだなんですかね…Wikipedia見ても連載してる形跡がないんですが…そろそろ読みたいんですけど!文庫版の解説に何か書いてないかな。本屋行って見るか。
#ブクログ感想
旅行者の朝食 (文春文庫)米原万里
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ロシア語通訳の方が20年くらい前に書かれた料理・食事テーマのエッセイ集ですが、面白いです。同じ著者で前読んだ他の本は>>1374,1474

旅行者の朝食って言うから旅×食の話かと思いましたが、ロシア(ソ連)の全然美味しくない缶詰の話でした。あとはちびくろサンボが実は〇〇人で、ホットケーキにバターではなく〇〇だったとか…ウィキペディアで調べたら分かるのかもしれませんが、知らなかったのでびっくりしたし、面白かったです。
ちょうどBSで今アルプスの少女ハイジのアニメが始まったので見てるのですが、この本には「ハイジで出てくるヤギのミルクに憧れてたけど、実際飲んだらくせが強くて想像通りの味じゃなかった」みたいな話もありました。

「パンツの面目ふんどしの沽券 」もそうでしたが、おそらく大量に資料にあたって書かれているので、普通のエッセイにはない密度があります。辻調理師学校の初代校長の書いた本も引用されてました。ノンフィクションだけど「美味礼讃」 を思い出しましたね。あれは辻静雄の半生を描いた話で、面白くて何度も読み返してます。また読もうかなあ。

実はこの本、無印良品で買ったものでした。たまたま訪れた店舗がその地方最大級くらいの大きさのもので、本を売ってるコーナーがあったんですよね。「こんなところで売ってる本とか、リビングに飾って楽しむような中身のない本なんだろう」という偏見まみれで棚を観察したのですが、割と渋いラインナップで文庫2冊も買ってしまいました…。一体誰が選書してるんだろうか。もう一つの本も今読んでますが、なかなか面白いです。
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当時、技術や費用の面で断念せざるを得なかった部分も含め、本来目指していた仕様をすべて実現した保護函入りの〈完全版〉を限定生産で発売!何それ!?私ユージニアはハードカバーで持ってるんですが、その時点で装丁はやばかったです。変形断裁の紙が三つくらい全部違う大きさで最初の方に挟まってたり、本文の文字が微妙に傾いて印刷されてたり…(文庫本のあとがきか解説を読んで知りました)。商業でやることじゃないだろと当時から思ってました。
しかし持ってる本はカバーがボロボロなんですよね…。この完全版も気になるけど、果たして私の生活圏内で売ってるのかしら。内容も結構好きだし欲しい、というか見てみたいなあ。箱入りなら保存性も良さそうだ。

そういえばうちのサイトの名前(夢の通い路)はこの本の章の名前からとってます。伝統的な折り鶴の名前なんですよね。そう思うとますます買う必要がある気がしてきたな…

◆著者よりコメント

この本の装丁の凄さを、当時は半分も理解できていなかった。

ましてや、まさかの完全版。全く把握しきれていない。

――恩田 陸
著者も困惑してるじゃないですか!装丁やる側が暴走してない…?
「亡命ロシア料理」、今読んでる米原万里のエッセイに出てきてやっぱり読みたくなってきた。諸事情あって図書館にあるかどうか分からないから、今度忘れずに検索すること(メモ)
あと東海林さだおの丸かじりシリーズも気になる。こっちは一番近い図書館にあるらしいから、今度予約の本が来たら一緒に借りよう。

年中読書してるけど秋は何故か図書館に行きたくなるな…。ちゃんと期間内に返せるように回していかなくては。
#ブクログ感想
超短編!大どんでん返しSpecial (小学館文庫)
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1本あたり文庫4ページくらいの話がいっぱい詰まった短編アンソロジーでした。ショートショートというべきなのかな。だいたいは3ページ目後半にどんでん返しが来ます(ネタバレ)
やはり1本あたりが短いので、個々の話の印象がぼやけます。しかも作者による実力差も結構わかりやすいです。どんでん返しが肝だからか、ミステリとホラーが多かったです。
※私はざっくり考えて、ミステリ→不思議な出来事にちゃんと種と仕掛けがある話、ホラー→なんかよくわからないけど不思議な出来事が発生する話、みたいな分け方をしています

この本の中でノンジャンルっぽい新釈・蜘蛛の糸(森見登美彦のやつ)、サイン会の話、筋肉賛美の話は印象に残りました。感動系で、人死もないけどしっかりどんでん返しがある話は面白いですね。そして、4ページくらいなら変なテンションのまま駆け抜けることも可能だとよくわかりました。
#ブクログ感想
「ゴールドサンセット」白尾悠
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素人高齢者だけの劇団が発足して、それに参加する役者や周辺の人の人生を様々な視点で描く連作短編集でした。老いも若きもそれぞれの人生の過程で割と深刻な悩みがあるけど、それでも生きていく…みたいな力強いテーマ性を持った話でした。

この作者さんの本は前に「サード・キッチン」 を読んだことがあります。あれは長編だったせいか印象がぼやけてしまったけれど、この話はそれぞれの短編がキレよくまとまっていました。
ただし、私がよく言っている普遍性、時代性などのバランスは若干偏っていて、「どぎつい」と形容できるかできないかギリギリのラインを攻めている印象でした。柚木麻子よりは読みやすいと思う。でも「どぎつさ」ってイコールその話に込められたパワーとも呼べるバロメータなので、とにかく作者さんの強い気持ちはひしひしと感じます。
#ブクログ感想
剛心 (集英社文庫)木内昇
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明治の建築家・妻木頼黄の一代記みたいな話でした。目の付け所が渋い。そもそも「妻木頼黄」(つまきよりなか)って読めないだろう…と思います。私は「あー日本建築史かなにかで出てきたなあ」と答え合わせする感じで読めましたが。東京駅をつくった辰野金吾は知ってても妻木さんはさすがにマイナーなのでは…だからこそ題材に取り上げられたのでしょうが。

全四章+終章の構成で、二章が一番面白かったです。なんと半月で議院建築を建てる(しかも地元の東京じゃなくて広島に)というミッションが課せられる話で、建設業界のブラックさがこれでもかと表現されていました。設計だけじゃなくて施工とか積算とか基礎作るための地質調査・測量とかまでカバーされてて、さらにそれらの描写に違和感が全然なかったので、めちゃくちゃよく調べて書かれたんだなあと思います。
でもあまり前提知識を持たない人が読んだら、「トラスって何?」「真壁造って何?」「海老虹梁って何?」とか固有名詞に引っかかって読みづらそうな気はする…。私は面白かったです。写真とか図があったら良かったのかもしれないけど、そうすると本当に教科書みたいになるから難しいですね…
#ブクログ感想
夏のカレー 現代の短篇小説 ベストコレクション2024 (文春文庫)
江國香織 三浦しをん 乙一 原田ひ香 中島京子 山田詠美 荻原浩 小川哲 宮島未奈 澤西祐典 武石勝義
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ベストコレクションがしっかりベストコレクションで、実力のある作家の特に面白い短編が集まっていたように思えました。なかなか類を見ないレベルの大当たりアンソロジーです。基本的には現代ものでとっつきやすく、一部SFや不思議な要素がある話もあります。
依頼者のPCにインストールされたAI探偵視点で推理するミステリとか、ある日突然普通の人間が貝殻人間に置き換わっていく世界のSF?が印象に残りました。
映画アンの青春(後編)感想
途中ギルバートとくっつかないのかと思ってヒヤヒヤしましたが、最後爆速でくっつきましたね。これでギルバートが相手じゃなかったら現代なら炎上してるよ…。
女学校編は面白いけど赤毛のアンらしさは薄いかなと思います。やっぱりサウンドオブミュージックっぽかったかも。
最後、グリーンゲイブルズに戻ってきてからやっと赤毛のアンらしくなったと思います。ラストの10分くらいしかなかったけど。アンが「やっぱり自分はここにいたい」と気づくのがとても良かったです。堅物の校長先生を絆して自宅まで連れ帰るのはすごすぎる。畳む


#ブクログ感想
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昨日この本を図書館で借りて読んだのですが、これによるとやはり映画版はオリジナル要素が強いみたいですね。服飾などはこの本に解説されたようなものがちらほら見られたので、映像的には見ごたえがありました。
しかしグリーンゲイブルズって緑の切妻・破風という意味だったのか…。土地の名前っぽいけど1家族にしか適応されないのはなんでだろうとずっと思ってました。でも「自負と偏見」とか読んでても、1家族にしか適応されない・家名ではない呼び名がよく出てくるので、屋号みたいなもんなのかな。
#ブクログ感想
「ミラノの太陽、シチリアの月」内田洋子
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この筆者さんの本の中で私が初めて読んだ本を再読しました。今はなき某本屋でジャケ買いして大当たりだったんですよね、懐かしい。初読時は、まるで小説のようなエッセイにびっくりしたものです。
>>1610 この本の次に刊行された本のはずなので、ある程度共通の登場人物がいます。ミラノの犬の散歩界隈の重鎮(?)パトリツィア、北斎の生まれ変わりを名乗るリグストロが特に印象深いです。船乗りのサルヴァトーレ、鉄道員オズワルドは他の本にも出てきたかな。

ラストにイタリアの閉鎖的な田舎の結婚式の話が載っていて、お花で村中を飾ったり、古城みたいな場所で披露宴やってダンスパーティがあったりとめちゃくちゃ幻想的なんですが、その一方でどこか背筋が寒くなるような人間関係を感じさせるのがすごいです。そういう微ホラー風味を求めて私はこの方のエッセイを読んでいるのでしょう。

文庫の解説者は筆者さんの大学の先輩で、イタリア語通訳の田丸さんでした。>>1234 この人の本も比較的最近読み直したから、頭の中でいろいろとつながってきて面白かった。
#ブクログ感想
成瀬は天下を取りにいく (新潮文庫)宮島未奈
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数年前に話題になっていた気がする本屋大賞受賞作が文庫になったので読みました。三話目を読み始めた段階からずっと「構成がうまい…」と唸ってました。デビュー作がこれなのは信じられない。すでに中堅の貫禄があるよ。
内容としては、滋賀県の膳所という場所に住む中高生くらいのちょっと変わった女の子(高校の入学式に坊主で現れたりする)が、突拍子もないような行動によって周りにじんわり変化を与える…という短編が数本収録されてました。

「成瀬は〜」というタイトルと表紙の女の子くらいしか知らないレベルで読み始めました。こういう感じでパッケージングされた連作短編集だと、まず考えられるのは「成瀬は〇〇する」みたいなタイトルの短編が五話くらい入ってて、一話目に出てきた相棒の友達視点で全部語られる本かなーと予想したのですが、完全に外れでした。
話ごとに予想外の視点人物が出てきて世界に広がりが感じられ、でもちゃんと主役の成瀬あかりの話に回帰します。短編同士にはゆるいつながりがあって、最終話できれいに落ちがつく…連作短編集に求められる構成を相当な高水準でクリアしていました。

文庫版の解説は森見登美彦が書いてました。道理でSNSで宣伝していたわけだ。この解説も、読み終わった読者の気持ちや感想を拾い上げてうまいこと言語化して、さらにその先へ連れて行ってくれるような内容でした。こんな大当たりの解説はなかなか読めないレベルで良かったです。
面白い、ページをめくる手が止まらない!!みたいな感じに読者を引っ張るタイプの話ではないですが、しみじみ良さが染み渡ってくる青春小説でした。この人の本もっと読みたいな。

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特設サイトがあったのでリンク貼っておきます。漫画版もあるとは…。小説が一話分まるまる試し読みで掲載されてるのは良いですね。
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今読んでる本がこれの大賞受賞作なのですが、この賞は結構打率が高い…というか私好みの受賞作が多い気がします。
R18を冠しているので「もしやどぎつい内容なのか」と一瞬思うのですが、全くそんなことはなく、むしろ全年齢対象の話しか読んだことがないです。恋愛要素すらないこともある。単に審査員が成人女性で想定読者も成人女性というだけで、応募者は未成年でも問題ないらしい。
新人賞という感じでもないからか、全体的にクオリティが高い。今読んでる本もやたらと上手くてデビュー作とは思えない…

前読んだこの本も受賞作だったみたいです>>1100
#カービィ #ブクログ感想
星のカービィ 天駆ける船と虚言の魔術師 (角川書店単行本)
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カービィWiiのノベライズも読みました。カービィ本編のノベライズとか、ちょっと想像しただけでも悪夢のような難易度だと思うんですけど、綺麗にまとまっていました。なんで高難易度なのかというと、そもそも味方キャラの口調が基本的にゲームじゃわからないから…。「謎」と「不思議」で片付けられる事象も多すぎるし。小説ではそこに無理のない程度に理由が付けられていました。
水中戦でデデデとワドルディ(毎回地の文で「バンダナワドルディ」って正式名称を書くのも結構すごいと思う)が酸素ボンベを使ってたのが一番おもしろかったです。そこだけ妙に現実感があった。マホロアさん、魔術師といいつつ最終局面の手前までほぼやってることがエンジニアなのは原作通りなんだけど面白い。
最後に熊崎Dによる解説があったんですけど、そこだけ全然子供向けじゃなくて(漢字がたくさん使われていた)ゲームのノベライズのさじ加減について語り尽くされてて面白かったです。

そしてこの話の作者さん、結構なベテランでした。私この人が書いたFE聖魔の光石のノベライズも読んだことあるな…。カービィだけで30作以上出してるのはあまりにもすごすい…需要があるということなんだろうけど、それだけでなく実力のたまものなんでしょう。こういうメディア展開ができるのもカービィシリーズならではかな。電子書籍化されてるのも本当に助かる。


急にエアライダーの話になるんですが、もう一週間経つのに毎日ダイレクトを見直してる状態です。そういえば4月のダイレクト直後もあの短いPVを繰り返し見てたのですが、45分のダイレクトでそれと同じことをするようになるとは…。というわけでもう少し語ります。
  • カインがダグウォータのステージに出ていたというのは、他の人の反応動画で気づきました。確かに陸海空の中で一番ライダーっぽくないかもしれない。
  • 俺曲セレクトっぽいアイコンがあったそうなので、ステージやシティトライアルの曲は表裏じゃなくてもっといろいろ選べるかもしれませんね。エアライドでは原曲そのまま採用も多かったけど、今度はどうなるかしら。
  • 海外イベントのシティトライアル試遊映像も見ました。イベントでタックとコンテナ偏りがある!なんとなくだけど、回復ポイント発生は今作ではなさそうな気がするな…。食べ物で回復すればいいし…
  • 今回のダイレクトは「今までの要素がこういうふうに進化しました」というのを見せる場だったのでしょう。ウエライドがあるのかどうか、残りのエアライドマシンが続投するのか、クリアチェッカーはあるのか、伝説のエアライドマシンはどうなったのか、ダイレクトの最後に出てきたキャラに関わる話…などは、これから話してくれるはず!
  • でも単独ダイレクト第2回は流石にない気がするな…。普通のダイレクトで15分くらい紹介やってほしい。それは流石に長過ぎるか…?
  • 桜井さんってもしかして視聴者のテンションの上下を想像しながらプレゼンを組み立ててらっしゃる…?私は小説を書く時に登場人物や読者の感情の上がり下がりを考えるのですが、あれと似たようなことをより効果的にやってる気がします。45分もあるのにこんなに飽きないプレゼンもなかなかないよ…。
  • シティトライアルのスタジアムで前作のVSデデデに相当する、違うボスとの戦いはありそうですよね。昔は無敵化現象なんて知らなかったから全然勝てなくてひいひい言ってたものですが…
  • 試遊の動画を見ていたら、スターマンのスペシャルが持続時間が長いし無敵化?してるかもしれないし、自力で飛べて機動力があるし、相当強そうな雰囲気がありました。あとチャリオットが素早い上に使い勝手が良さそう。デザインも良い。
  • 伝説のエアライドマシンはバイク型と戦車型に該当するものが出てきそうですよね。少なくともドラグーンはスマブラでの露出もあるから絶対続投すると思う。


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反応動画だとこの人のやつが好きです。4コマ漫画王国のネタがすらすら出てくるのはすごすぎる…。私エアライドの4コマ持ってないんだよなあ!古本探そうかしら…畳む


なんでダイレクトがこんなに刺さったのかと言うと、SDXが私の初ゲーム(確か)で、桜井〜下村カービィが世代直撃だったからですね…。※神トラは自分でプレイしたわけじゃなくて親のプレイを見てました
いやーまさか今になってこんな…こんな…
#ブクログ感想
旅のつばくろ (新潮文庫)沢木耕太郎
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この筆者さんの本だと海外の話の印象が強いですが、この本は短めの国内旅エッセイ詰め合わせでした。その中でも東北というか北方面の話ばっかりだな、と思ったらJR東日本のトランヴェールに連載されていたようです。なるほど。
北陸とか北海道・長野の話もありましたが、東北の太平洋側が特に多かったかな。「天路の旅人」を書いていた時にインタビューのためによく岩手に通っていたみたいだから、それも理由の一つかも。
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この筆者さんの本だとデビュー作?の深夜特急と天路の旅人がおすすめですねー。後者は最近文庫にもなったみたいです。

内容はいつもどおり安定した面白さでした。「かつての旅(若い頃に周遊きっぷを使って東北一周貧乏旅行をしたらしい)で選ばなかった道に対する、後ろ髪引かれる思い」がメインに描かれていることが多かったです。郷愁ならぬ旅愁が、そして旅の中での偶然で幸運な出会いが描かれていて、温かい読後感でした。