進捗雑記

#ブクログ感想
書くことについて~ON WRITING~ スティーヴン・キング
映画のシャイニングとかITとかスタンド・バイ・ミーとかショーシャンクの空にの原作者であり、ホラーの大家の小説指南書兼エッセイでした。半分くらいはエッセイでしたが、キングがどういう環境で生まれ育って、どうやって小説家になったのかが描かれていたので、「書くことについて」というテーマに忠実です。そして海外における出版エージェントの重要性がよく分かります。
エッセイ部分はするする読めて面白く、小説指南部分は端的に重要な話がまとまっていました。実際にキングがどういう推敲をやっているのか、いわゆる赤入れ原稿(印刷はモノクロだけど)が収録されていて参考になりました。修正意図までしっかり書かれているのはなかなかすごいです。
最後の方にキングが死にかけた事故の話が載ってたんですが、描写が迫真で怖かったです。さすがホラー作家…
#ブクログ感想
ぼくのミステリ・クロニクル 戸川安宣 空犬太郎
元東京創元社社長〜会長をつとめた編集者さんの聞き書き本(話し言葉を編集した本)です。10年ぶりくらいに再読しました。
この人がいなかったら私の読書遍歴が半分くらい変わってそうなレベルで間接的に関わりが深い人です。北村薫も宮部みゆきも若竹七海も坂木司も大崎梢もこの人が見つけてるんですけど!!私のミステリ方面読書歴に及ぼした影響が大きすぎる…
幼少期の読書、社会人になってからの編集で関わった仕事、さらに四年間くらいだけ関わったミステリ専門書店の話と、いろんな話がぎちぎちに詰まっていたので読むのに結構時間がかかりました。このミステリ専門書店が若竹七海の葉村晶シリーズに出てくる本屋の元ネタだったはずです(それを思い出したのでこの本を棚から引っ張り出してきました)

そして江戸川乱歩の存在の大きさがよく分かります。こういう回顧録っぽい話を読んでると高確率で出てくるからすごい…。確か「星新一 1001話をつくった人」 にも出てきた覚えがあります。「宝石」「幻影城」「宇宙塵」とか、タイトルだけ知ってる雑誌もいっぱい出てきました。
今まで自分が読んだ本がどういう経緯で生まれたのか、どういう系譜にあったのかが頭の中ではっきりしていくのが、他にない読書体験でした。この10年で新たに読んだ本も含めて、ぼんやりと脳内に本や作者のつながりをマッピングできました。こういう本を出してくれるの助かる。
>>1218 この本読み終わりました。細かい感想は今度パソコン立ち上げられた時に書いておこう。
登場人物がべらぼうに多い、入り組んだミステリでした。こんな話どうやって思いついて書くんだろう…?最終的な真実から逆算して、ブラフをばら撒きながら物語としての道筋を作るのかな?
「ミステリーの書き方」(幻冬舎文庫)にトリックの作り方みたいな話はあったと思うけど、こういう足で稼いで真実を探していくタイプの話をどうやって考えるのかがわからない。葉村晶主人公のシリーズはハードボイルド系統に近い印象だから、書き方もそっち寄りなのかな。「売れる作家の全技術」(大沢在昌のエンタメ小説指南書)に何かヒントがあったかしら…?

どれだけ時間が無くても読書タイムだけはしっかり確保するタイプなので、しばらくは読んだ本の話題しか書けそうにないです。次は何読もうかな。手元の積読がなくなったから再読すべき本を本棚から探さねば。

あとはRTA動画ばっかり見てます。ピクミン2,4は圧倒的ダンドリ力で面白かった。爆速でタスクが片付いていくのを見るのは気持ちいい。
FEトラキアSSS攻略RTAも見始めました。トラキアは一度使った武器は次章以降封印動画も見てます。
最近は封印の剣のランダム文字封印縛りが一番楽しみかもしれない。無慈悲な封印を喰らってチャート崩壊してくれないかなと期待してます。紋章の謎のランダム封印縛りの時も散り際が潔いプレイヤーさんだったから…
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パーネ・アモーレ イタリア語通訳奮闘記 (文春文庫) 田丸公美子
昔の大阪万博くらいの時代からイタリア語通訳最前線を突っ走ってきた方のエッセイ集です。この本自体は20年くらい前?に出版されたものですが。文庫で三、四回目くらいの再読でした。
同時通訳がいかにやばいことをやっているのかよく分かります。「通訳をやっていてこんな大変な出来事があった」シリーズが特に面白かったです。
ロシア語通訳の米原万里のエッセイ(ガセネッタ&シモネッタ)も読み返したくなるけど、多分うちにないんだよなあ…今度実家で探すか…
#ブクログ感想
いのちの記憶 銀河を渡る II (新潮文庫) 沢木耕太郎
>>1212 の本の後編でした。人との関わりの話、とりわけ追悼文が多かったです。高倉健との話が特に良かったな…。こういう有名人(無名人でもいいけど)との出会いと別れの話みたいなのはぐっと来ます。石井桃子の太宰治との話 とか。「ものすごく深く関わったわけではないけど気になる人、ちょくちょく居合わせる人」みたいな関係の話を読むのが好きなのかもしれない。

平日はパソコンをつける暇がなかったのでやっと感想をかけた…。今はイタリア語通訳の人のエッセイをつなぎとして読み返してます。若竹七海の新刊は昨日買った!帯の惹句からして明らかに物騒な話だし、今回は一体何回主人公の葉村さんが入院するのか楽しみ!
まぐさ桶の犬 (文春文庫)
若竹七海の新刊、しかも葉村晶のシリーズか!これは買うしかない。
「さよならの手口」でこの作者さん化けたな、めちゃくちゃ面白い話書くようになったな、と驚いてからもう10年過ぎたのか…。
四十路を過ぎて五十路に突入したハードボイルド女探偵の話、楽しみだなあ
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キャラヴァンは進む 銀河を渡る I (新潮文庫) 沢木耕太郎
エッセイ集を文庫化にあったって2分冊したものだそうです。この人の本は深夜特急オリンピア天路の旅人 を読みましたが、その話が書かれた時の裏側をえがくエッセイも入っていてお得でした。
旅についての話がやはり印象深いです。目的のある旅は放浪とは違うこととか、帰ってくる場所(日本)がいつしか「出発する場所」になっている話とか。
それと、ノンフィクションの書き方の話で「頭の中で考えているだけでは存在していないも同然だから、単語だけでもいいから書き出して文章につなげていく、その過程で自分の興味の方向性を見極める」みたいな話があってかなり共感しました。そうそう、書かないと結局前に進めないんですよね…たとえどんなにボロボロの下書きだろうと頭で考えているのとは大違いなんだ…と勇気づけられました。
#ブクログ感想
積ん読の本
作家、本屋の店主、辞書の編集者など、恐ろしいほど本を読む人たちの家にお邪魔して「人はなぜ積ん読をしてしまうのか」と尋ねる、写真たっぷりのインタビュー本でした。
ページ数少なそうだし写真ばっかりだからボリューム的にどうかな…と思っていたのですが、かなり充実していて良かったです。人の家の本棚の写真をたくさん見られるのがいいし、積ん読をどう処理しているのか千差万別の回答があって面白い。箱に入れてベランダに置くのはさすがにびっくりしましたが…。
積ん読したくない人のインタビューも、片づけアドバイザーみたいな人のコラムも、自炊(裁断して電子化する)してる人の話もあったのでバランスも良かったです。
余談で、私はお風呂で本を読む悪癖があるのですが、それすらこの本では肯定されていたのでホッとしました。お風呂の読書は捗るんですよね…。あとは電車移動もいい読書タイムです。

基本的には積ん読はあっていい、読めない本や途中までしか読んでない本はあって当然、みたいな人が多かったので前向きな気分になれました。これからも恐れずに積んでいこう。
なんか図らずもこの前いただいたメッセージと通じる話もあって(なぜ紙の本なのかという話)、私も自分の本棚や同人誌を出す理由ともっと自覚的に向き合いたいなあと思いました。いい本でした!
#ブクログ感想
慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー (角川ホラー文庫) (有栖川有栖 北沢陶 背筋 櫛木理宇 貴志祐介 恩田陸)
ベテランから新人作家(2023年デビューみたいな人がいたはず)まで揃ったホラーの書き下ろしアンソロジーでした。時代ものの怪談話も、サイコホラーみたいな話もパニックホラーもありました。
恩田陸が寄稿していたので読んだのですが、私はホラーがあまり得意ではない…というか読書経験値が足りなさすぎて、面白さの真髄を理解できていないと思います。

ホラーの特徴というと、多分落ちの後味の悪さや状況の説明のつかなさなんでしょうね。エンタメとかミステリとかサスペンスだったらもっと違う落ちになるんだろうなーと思いながら読んでました。
逆に「この話の流れでジャンルがホラーということは、おそらくこういう落ちになるんだろうな」とだいたいラストが読めてしまった話もありましたが…。
人死にが出たり物騒な話が多めだったので、最後の恩田陸のお上品すぎるホラーがいっそ癒やしでした。でも私はこういう話が好きだな…。ミステリでいうところの「日常の謎」のホラーバージョンみたいで好きだ。新幹線の車窓から見える景色が…という日常感が良い。

ホラーの読書経験値がないと書きましたが、よく考えたら宮部みゆきの「三島屋変調百物語」でそれなりに読んでいるはずですね。でもあれは前後に現在パートがあるから投げっぱなしのラストにならないし、少なくとも語り手は渦中を生き残ることがほぼ確定しているから読みやすいのかな、と思いました。それと現代ものホラーと時代ものの怪談話はやっぱり雰囲気や楽しみ方が違う気がする。

ホラーというとどの時代も通じる強力なジャンルだし、これからもちょくちょく読んで理解を深めていきたいです。
#ブクログ感想
謎の香りはパン屋から
このミステリーがすごい!の今年の大賞らしいです。私の感想は読まなくていいので上のリンクの書影だけ見てほしいのですが、イラストが約束のネバーランドの作画担当の方でとっても雰囲気がいいです。書店でもひと目見て惹かれました。
パン屋でアルバイトの女の子が主人公の「日常の謎」ミステリ、という触れ込みから期待通りのものが読めました。話が基本的にほのぼのしてるしパンがおいしそうでいい。シリーズ化してもいいんじゃないだろうか。

でも正直エピローグは必要なかった気がする。キャラのその後をきっちり描くのはいいけど丁寧すぎというか、過程を全部すっ飛ばしてハッピーエンドを見せられた感があったかも。
>>1160 昨日読んだこの本、本当に主人公の竜崎さんが萌キャラ(死語)すぎて「なんだったんだあの人…」となってます。正直終盤を読んでいる時は終始にやにやしてました。成人して働いている娘さんがいるから結構いい年したおじさんのはずなんですが…!
警察小説ってバディものを兼ねていることが多いから、割とキャラ萌え要素がある気がします。いや今回読んだ話はバディ要素は主人公じゃなくてサブキャラが担っていたのですが…。ベテランの日本人刑事のおじさん+捜査に協力する日系米軍人(?)コンビの話ももうちょっと見たかったな…。
#ブクログ感想
探花 隠蔽捜査 9 (新潮文庫)
警察小説のシリーズを初見で9巻から読む(おすすめされたので)という無謀なことをしましたが、普通に面白かったです。特にシリーズの事前知識は必要なかったけど、どちらかと言うと警察組織図が頭に入っていないと難しい部分はあったかも。刑事部長と警務部長って何が違うんだろう…

作者の今野敏の小説は任侠〇〇シリーズ を好きで追っています。あっちはやくざが主役だけど、有事の時にはすぐに電話連絡するのがちょっと警察と似てるなと思ってしまいました。同じ作者さんだから描き方がそうなるのか、それとも実際に電話連絡ばっかりなんだろうか。

主人公が警察官僚なのが特徴ですね。キャリアでまともに出世してる人が主人公やってる警察小説は初めて読んだかもしれない。たいてい新任の刑事とか、元キャリアだけどいろいろあって地位を追われて現場に出てる人の話が多い気がする。そして前から知ってたけどこの作者さんの文章は恐ろしく読みやすいです。こんなに軽々と読み進められる警察小説はなかなかないですね。

主人公が割と天然ボケ気質で、もう数ページに1回レベルでとぼけたシーンを挟んでくるのも読みやすさにつながっているのかも。「この人これでよく警察官僚やってられるな…」と思ったけど、実際仕事はよくできる人だし、その人柄のおかげで周りのおじさんたちがちょっとずつデレていくのが面白い。
「メチャメチャ厳しい人たち(警察の同僚とか部下とか)がふいに見せた優しさ」を後半で浴びるほど見られました。これはシリーズの他作品を読んでもいいかも!
ストレスを解消したくて、普段はあまり軽率に買わないようにしている知らない作家さんのハードカバー小説を買ってしまいました。それと小説家や著名人の本棚を紹介してくれる写真多めの本も…。こういう本は見かけたら無条件で買ってしまうので、家に何冊もあります。
なんでもハードカバーで買うと本棚がすぐ埋まるのでやらないようにしているのですが、今日はつい手が伸びてしまいました。無駄に溜まっていたポイントで全部会計できたのも気持ちよかった。
やけ食いとかじゃなくて比較的健康的な方面でストレスを発散できる人間でよかったなあと思います。最近はできてませんが、ストレスが溜まった時はSwitchでヒトカラするのも楽しいです。
#ブクログ感想
あえのがたり (加藤シゲアキ 今村翔吾 小川哲 佐藤究 朝井リョウ 柚木麻子 荒木あかね 今村昌弘 蝉谷めぐ実 麻布競馬場)
能登半島地震のチャリティ小説アンソロジーだそうです。本屋で見かけて衝動買いしました。朝井リョウと柚木麻子は知っていたけど、他の人はあまり知らない状態で読みましたが面白かったです!
テーマは「おもてなし」で、直接地域に関係ない話もOKだったそうなのでSFっぽい話も江戸時代の話もファンタジーっぽい話もあって飽きが来なかったです。なにより「一万字の物語」と帯にあって、どうやら全部の話が一万字前後で書かれているようなのですが、プロ作家の書く話は一万字できっちり過不足なく展開して終わるのがさすがでした。各編のクオリティは総じて高かったです。
充実した本だった!チャリティということだしいっぱい売れてほしいな。
#ブクログ感想
古本食堂 (ハルキ文庫)
東京の神保町にある古本屋をつぐことになったおばあさんと姪っ子?の話でした。食堂といってもテイクアウトのご飯を持ってきてお店で食べるので正式なご飯屋ではないです。最後の方に結構雑にタイトル回収がありました。
古本(絶版本)の話をしつつ主役二人の今後の話をしつつご飯を食べつつで、読みやすくよくまとまった長編でした。この作者さんの本の中ではかなり好きかも。
でも古本屋でカレーパン食べるのはかなり抵抗がある…!!油のついた手で本を触る可能性があるのか、とか考えてしまう。なんで毎回本屋で食べるのに抵抗のある食べ物が多かったんだろう…。初回の寿司以外、正直全部気になってしまった。

楽園の楽園
>>1060 薄い分かなり豪華な装丁でした。カラーの挿絵がいっぱいでした。でもこれならソフトカバーで良かった気がする…!
伊坂幸太郎のSFで、今までの集大成という側面も確かにありました。過去作を思わせる描写がちょくちょくあったので。でもやっぱり短いのがネックです…この長さならあと3編くらい書いて一冊にまとめてほしかったです。多分、もっと違う読み味の短編の中に適切な順番で配置されていることで輝くタイプの話のような気がしました。
今日から読み始めた本にまた「D坂の殺人事件」という単語が出てきたので、もうこれはいい加減読むしかないな…と諦めて、青空文庫を開きました。本を読んでいると連鎖して他の本を読むことにつながることも多いけど、こんな強めの誘導を受けたのは初めてかもしれない。でもこれを読み終わってからもう一度恩田陸の「象と耳鳴り」を読んだら、また別の楽しみ方ができるかもしれない!
#ブクログ感想
コンビニ兄弟 ―テンダネス門司港こがね村店― (3) (新潮文庫nex)
1巻2巻も数年前(発売時)に読んだのですが、正直キャラ以外はほぼ覚えてないです…。
個人的に今回の話が一番良かったかな。もはやコンビニの外や県外(門司港にあるコンビニという設定なので)まで飛び出している話が2/3を占めているのですが、そっちのほうがおもしろかったです。九州旅行に行きたくなります。作者さんは九州在住らしいし、その土地が好きなんだなあという気持ちが伝わってきました。
ちょっと前まで時代もの(江戸時代の庶民の話)を読んでいて、今は打って変わって現代もの(推しという言葉が出てくる)を読んでいるのですが、そうすると「時代性=現代性と普遍性」についてぽつぽつ考えてしまいます。

多分私が現代ものを好んでいるのは時代性、すなわち今の時代における人々や自分自身の、気持ちや考え方を代弁するような話を見つけたい、読みたいと言う気持ちがあるのかな?と思います。
一方で時代ものに求めているのは圧倒的な普遍性なのかな。もはや「どこかの地方の昔話だよねこれ」と思えるレベルの強度の高い普遍的な物語を読みたいのかもしれない。そんなレベルのものを描けるのはやっぱり一定以上の技術の持ち主だろうから、自然とハイレベルなものを読めて幸せです。

普遍性というと、徹底的に時代性を排したショートショートを書いた星新一のことを思い出します。あれは初めて読んだ時ものすごく新しさを感じたんですよね…自分が生まれる前に書かれた話だったのに…。ああいうふうに、書かれた時代を感じさせない物語にするのも戦略の一つなんだろうな。

時代性全振りの話は今この瞬間に読むのが楽しくて、ある程度時間が経ったらその時代を振り返りながら楽しめます。だから時代性と普遍性についてはある程度両方備えた物語が普通なのかなと思うけど、正直普遍性一辺倒で面白い話が書けたらもう向かう所敵なしなのでは?という気もします…。常人には到達できない域かもしれないけど。

それと、あまり関係ないけど北村薫(日常の謎ジャンルをつくったミステリ作家)の「物語が書かれるのは人生が一度きりであることへの抗議である」みたいな発言(うろ覚え)について、確かに読む側としてもそういう部分はあるけど、どちらかというと私は「全然違う人(作中人物)の視点に立って知らない世界を見てみたい」とか「作者がどう言う視点で世界を見ているのか知りたい」とか、そっちの方が強いかもしれません。話を読むことによって作者のことを知りたい気持ちが結構大きいのかも。
#ブクログ感想 >>976 猫さえいれば、 たいていのことはうまくいく。 (ポプラ文庫 日本文学 506)
猫がテーマのアンソロジーでした。若竹七海の話が目当てで読みましたが、他にもいい短編が多くてよかったです。多分テーマ選定も良かったんだと思います。猫好き二人のお見合いの話とか、会社に住み着いている歴代猫の話が好きでした。
若竹七海の話はなんだか一人だけ他と毛色が大幅に違って、いつもの若竹七海!!という感じでした。人間の悪意多め(でもくどくない)のコージーミステリ?かな。正直尺が足りなかったと思うからもっと読ませてほしかった…。結局真相が不明だからもう一捻りくらいオチがありそう…
最近一般文芸(エンタメ)の文庫アンソロが多い気がします。ちゃんと統計をとっているわけじゃないので完全に肌感覚なのですが、10年くらい前も「なんとなく多いな」と思った記憶が…。なので微妙にブームの時期があるのかも。
しかし昔と違って、私はアンソロにおける作家ごとの文章や内容の練度の違い、はっきり言うと小説の技術の違いを結構ひしひしと感じられるようになってしまいました。やらしい読者になったものです…。
自ら書いて読んでを何度も繰り返してきたからだんだんそういうのが分かるようになったんだと思います。どちらか片方だけだったら多分こうはなってなかった気がする。おかげでプロの文章のうまさをよりよく味わえるようになったので、いいことだとは思ってますが!