進捗雑記

#ブクログ感想
雲を紡ぐ (文春文庫 い 102-2)
伊吹有喜の話を読んでみましたが、想像の五倍くらいビターな話で驚きました。メイン登場人物四人が全員人生最大級くらいの問題を並行して抱えてるまま話が進んでいくのはなかなか他では見られない。バッドコミュニケーション連発具体が凄まじかった。岩手描写がいろいろ凝ってるのは良かったです。
やさしい猫 (中公文庫 な 64-3)
中島京子の現時点での最高傑作が文庫になった…!これは本当におすすめです。母親の再婚相手が外国人で、不法滞在で入管に勾留されてしまったので裁判起こして自由を勝ち取ろうと奮闘する話です(主人公は中学生の女の子だったはず)。いくらでも重苦しく書けるテーマをかなり読みやすく描いていて、社会性・時代性・物語性のバランスがめちゃくちゃいいんですよね…。久々に再読しようかな。
おすすめ書評サイトさんのページ もはっておこう。ハードカバー発売時、自分で読み終わってからこのサイトを確認したら最高評価だったので「やっぱりな」とニヤッとした記憶があります。
昨日本屋に行ったら文庫版が平置きされていたので解説だけ立ち読みしたのですが(ハードカバーで即買いする本はいつもこれをやってます)、書店員さん?が解説を書いてるみたいでした。そこに「小説だからこういう問題にもとっつきやすくて興味関心の入口になる」という話があって、かなり納得しました。物語、フィクションの持つ力ってそういう強さがありますよね…!
いつも出版社が夏にやっている文庫フェアはあまりチェックしないのですが(もう持ってるor読んだことのある定番本が多いから)、大型書店チェーンのスタッフが選ぶという文庫フェアを見かけたらなんか…あまり見たことがない面白そうな翻訳小説と旅行記があって、思わず表紙買いしちゃいましたね…2冊も…。こんなに荷物重くなる予定じゃなかったのに、と思いながら持ち帰りました。最近ばんばん表紙買いしてるけど当たりが多くて嬉しい、きっと今日買った本も面白いだろうな!
図書館も利用するんですけど、やっぱりお金を払って買った自分の本だと読んでいる時の身の入り方が違う気がしますね。紙と電子書籍でも読み味が結構違うし。漫画は電子書籍に移行してからいろいろ買うようになりましたが、小説はやっぱり紙が好きです。技法書みたいなものは最近は電子書籍でセールを利用して買ってます。

昨日改装した活動場所まとめページ の最後で好きな作家について長々と語ってます。自分の好きな本を誰か読んでくれないかな…と思って記載してます。普通の(?)プロフィールページが二次創作に関連して知ってるジャンルとか好きなキャラについて書くもの、というのは分かってるんですけど、個人的にそのあたりよりも読書傾向の方を書いておきたくて…何故だか自分でもよくわからないのですが…。
あと好きな作家に劉慈欣(三体の作者さん)を入れ忘れてたので付け加えました。よく考えたらこの人の小説は翻訳されたものを全部買ってました。もっと読みたいんだけど新作…書いてないのかなあ…
#ブクログ感想
城崎にて 四篇
城崎、温泉、カニ!ということで冬あたりに城崎に行きたくなりました。温泉観光地らしい情緒を感じられてよかったです。森見登美彦の話はやっぱり奇妙な世界への導入が丁寧で、いつの間にか引き込まれました。
小説「城崎にて 四篇」 1つ目の話のネタバレ注意
昨日まで読んでた「注文の多い料理小説集」はタイトルに反して注文の多い料理店要素はなかったのですが、何故か「城崎にて」で一発目に注文の多い料理店パロディがあって笑いました。なんで?とは思ったけど元ネタのアレンジ具合がうまいし、昔話要素もあって読み物として面白かった。ただし城崎らしさはなかった気がする…!城崎にたどり着けてないし!畳む
この本、一般的なハードカバー四六判単行本と縦の長さは同じですが、横の長さがちょっと短いので縦長な本になってます。本文フォントも多分他の小説だとあまり見ないやつを使ってますね。コミティアで配布されたとかいうペーパーまで特典として入っていたので、知らない出版社から出ている本ですがなかなか面白いです。
#ブクログ感想
注文の多い料理小説集
料理や食事描写が出てくる短編小説アンソロジーで、知ってる作家さんが数人いたので買ってみたのですが、かなりの当たりでした。柚木麻子って長編だと若干どぎつさで胸焼けしてしまうのですが(いや、好きなんですけどちょっとだけカロリーが高くて…)、短編かつアンソロジーだと他の人の話で中和できるし、いい具合なのかもしれない。
伊吹有喜は>>181でも書いたけど、かなり好みの話かつ時代感を含む話のバランスが良い。もしかして名字の由来は伊吹山だったりするのか…?関係ないか。
伊吹有喜、もしかするとかなり好みのタイプの作家さんなのでは…という予感がしている。「犬がいた季節」も今読んでる料理話アンソロジーに入ってた短編もめちゃめちゃ良かった。青春とかの描写が生き生きしてるからお若い方かと思ったけど、調べたら結構昔から活躍されてるベテランだった…!寡聞にして知らなかった…
文庫になってる話から徐々に揃えていってもいいのかもしれない。久々に作家単位のヒットが来たかもしれなくてワクワクしてる、嬉しい!
#ブクログ感想
しゃばけごはん (新潮文庫)
これが書店コラボで買った本のラストでした。積読がなくなるのを危惧してまたいろいろ買ってきたので、まだまだ読むべき本があります。積読こそが心の平穏を保ってくれる…
自分で料理をつくるためというよりは、写真を見たり文章を読んで料理を味わった気になるために料理本を買ってます。こんな味わい方もありだと勝手に思ってます。
宮部みゆきの「三島屋変調百物語」でもこういう料理本出してくれないかしら…
#ブクログ感想
明朝体の教室 日本で150年の歴史を持つ明朝体は どのようにデザインされているのか
明朝体のフォントをどうやってつくるのか、基本となる漢字やかなは1字ずつかなり細かく解説されていました。まずプロの感覚が凄まじすぎて割と話についていけないんですけど(錯視とか感覚でフォントの良否を判断されていることが多いので)、とにかく「ここまで細かいことに気をつけることでフォントが作られているんだな」ということは分かりました。
これ読むと游明朝を同人誌で使いたくなりますね…。
いつか、アジアの街角で (文春文庫 か 32-50)
これ買うの忘れてた!中島京子の読んだことない短編が入ってるっぽい…!今度絶対探そう、そうしよう(メモ)
それと図書館に行って予約してた「明朝体の教室」と、それとは別に小説の推敲方法の本を借りてきたからそっちも大事に読もう。
三体3 死神永生 上 (ハヤカワ文庫SF)
いつの間にか三体がラストまで文庫化されてた!?オススメ中国SFです。ただしある程度以上読書そのものやSFに慣れてないと、読むのが大変かもしれません…長いしややこしいので…
同作者さんなら「流浪地球」あたりの短編集の方が入門編として読みやすいです。が、多分まだ文庫化されてません。

三体で個人的に面白かったのは2巻の黒暗森林です!史強さん(頼れる兄貴)とダメダメ主人公のコンビが良かったので…
#ブクログ感想
直観脳 脳科学がつきとめた「ひらめき」「判断力」の強化法 (朝日新書)
父親に勧められて読んだ本です。正直借りたときは「なんか怪しい本だな…」と思ったのですが、今の自分に直球で役立つことばかり書いてあってとても良かったです。どういう時にアイディアを閃きやすいのか、とか人間の記憶の種類の話なんかはそのまま創作にも役立ちそう。もちろん仕事にも生きる内容だった。こういう新書ももっと読みたい…
ミステリなスイーツ 甘い謎解きアンソロジー アンソロジーに若竹七海が収録されてる!?もしや新作か!?とテンション上がったけど、この紹介文からすると多分過去作を集めたアンソロジーみたいだな…うーんそろそろ若竹七海の新作を拝みたい…もしかして3年くらい出てないのか…?

しかし本当にこれ甘さのあるアンソロジーなのか?何が収録されてるか知らないけど坂木司、畠中恵はなんだかんだ甘さのある話でも、柚月麻子はピリッと辛そうだし若竹七海はむしろ苦そうなイメージだ(偏見丸出し)
ブクログのレビューっていつも完全に自分のメモ用として使ってるんですけど、なんか意外と反応をいただけるので毎度びびってます。そりゃあ500冊分くらい書いてるので下手な鉄砲状態ではあるのですが、それにしてもコンスタントに通知が来る気が…。人気の小説を読むことが多いからか…?もしかしてあのレビュー欄って私の想像よりはるかにPV数的なものが多いのかな…?
#ブクログ感想 犬がいた季節
初めて読んだ作家さんでしたが、久々に現代もので個人的にヒットしたかもしれないです。なんとなくぱっとしないタイトル(少なくともキャッチーさはないと思う)とは裏腹に、どの話も読みごたえがありつつも読みやすくて、連作短編集としてもきれいに成り立っていて…いやーよかったな。本屋大賞三位は伊達じゃない。
森見登美彦の新刊(?)、これ普通の本屋さんで売ってるのかな…何も調べてないけど雰囲気的に全国に流通してない気がする…
恩田陸がたしか仙台の会社から出してた本(タマゴマジックだったはず)も結局手に入れられてないんだよなあ(図書館で読んだ)
そんな中、伊坂幸太郎の「仙台ぐらし」だけはなぜか所持してるんだけど、この本はせんだいメディアテークで買ったような記憶がある…いや記憶違いかもしれないけどとにかく向こうで買ったはず。
そういう出会いも素敵なんだけど、やっぱり近くの書店で買いたくなってしまうな…